SENSHIN NEWS

アニメ・アート1年の古典 授業『宇治拾遺物語』山本先生による授業

2019年6月24日(月)

今回の授業内容は『宇治拾遺物語』(うじしゅういものがたり)です。この物語は13世紀前半頃に成立した、中世日本の説話物語集である。『今昔物語集』と並んで説話文学の傑作とされます。(ウィキペディアより)

「検非違使忠明のこと」
(本文)
これも今は昔、忠明といふ検非違使(けびいし)ありけり。それが若かりけるとき、清水(きよみず)の橋のもとにて京童部(きやうわらんべ)どもと、いさかひをしけり。京童部手ごとに刀を抜きて、忠明を立て込めて殺さむとしければ、忠明も太刀を抜いて、御堂ざまに上るに、御堂の東のつまにも、あまた立ちて向かひあひたれば、内へ逃げて、蔀(しとみ)のもとを脇に挟みて、前の谷へ躍り落つ。
 蔀、風にしぶかれて、谷の底に鳥のゐるやうにやをら落ちにければ、それより逃げて往いにけり。京童部ども谷を見おろしてあさましがり、立ち並みて見けれども、すべきやうもなくて、やみにけりとなん。

とあります。T先生も高校生の時は古典が苦手だったのですが、古典の文章はよく読むと、中世の人物が躍動する息遣いが聞こえてきます。今回の山本先生の授業では、よりアニメアートの生徒に躍動感のある古典の世界を感じてもらいたいという観点から「一番印象に残る場面を描きなさい」といった、アニメアートコースにピッタリの、とっても面白い課題が提出されました。

(現代語訳)
これも今となっては昔のことだが、忠明という名の検非違使(警察官)がいた。彼が若かったとき、清水寺の橋(欄干のある階段)のたもとで、京の都の若者たちと喧嘩をした。若者たちはそれぞれの手で刀を抜き、忠明を取り囲んで殺そうとしたので、忠明の方も太刀を抜いて、お堂の方へ上ったところ、お堂の東の端にも、(若者の仲間たちが)たくさん立っていて向かい合ってしまったので、(お堂の)中へ逃げて、蔀(板張りの窓)の下の方を脇に挟んで、目の前の谷へ飛び降りた。
 蔀は、風に押し支えられて、(忠明は)谷の底へ鳥がとまるように静かに落ちたので、そこから逃げて去って行ってしまった。京の若者たちは谷を見おろして驚き呆れ、立ち並んで見ていたのだが、どうしようもなくて、終わってしまったそうだ。

という内容になります。
ところで、【蔀】は(しとみ)と読みます。和風建築で、格子(こうし)の裏に板を張り、引き上げれば釣り金具でとめられるようにした戸のことを指すそうです。

(全員掲載したかったのですが‥‥ごめんね)

古典と言っても、マンガのような世界ですね。たしかに【蔀】を抱えて飛び降りたのは、昔の人からしてもびっくりするでしょう。正に(検非違使忠明の若い頃の武勇伝)なのでしょうね。

1年5組のみなさんは、しっかり『宇治拾遺物語』の世界がイメージできたはずです。さあ期末テスト楽しみだなあ(笑)

あと8/2に迫った「宣真まんが祭」の告知です。
今年もやります。【宣真まんが祭】のお知らせ!
今年もアニメ・アートコース【宣真まんが祭】開催します。

●イベント目標
◎アニメ・マンガ・ゲーム・アートは日本が誇る素晴らしい文化です。
現在進行形の新しい文化を多くの人に伝えたい!そんな想いで今年の夏も頑張ります。
◎宣真アニメア・アートの魅力・エネルギーを知ってもらいたい。
◎自分たちの【祭】として、来場者と一緒に楽しみたい。
という目標のもと、「アニメアートコース」と「アート&イラスト部」が協力して、宣真発のクリエイティブパワーを爆発させます。

●日程・参加方法
◎令和元年8月2日(金)10:00~13:00 (事前予約が必要です)
◎参加ができる人 女子中学生(1~3学年)と保護者
◎参加方法
 ・電 話:072-760-3020
 ・FAX:まんが祭のチラシの参加申込書に記入をFAX
   (表裏を間違えないようにご注意ください)
 ・H P:イベント参加フォームから予約(6月下旬頃更新予定)

みんな頑張ってます!よろしくお願いします。

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